コラム

美しい切手

楽しい切手収集

可愛い白鳥の5円切手

可愛い白鳥の5円切手

僕は小学生の頃、切手を集めるのが趣味でした。母親の勧めで始めたのですが、小さくて美しい絵画を集めるようなその楽しさに、いつしか夢中になっていました。切手収集用のアルバムを買い、お小遣いを握りしめて郵便局に切手を買いに行きました。切手収集家のお目当てである記念切手はもちろん、1円や2円の普通切手も、お小遣いが入るたびに何枚も何枚も買いに行き、郵便局のおじさんに「坊やまた来たの」と呆れ顔で言われ、迷惑がられた記憶があります。1円や2円の普通切手でも、複数枚をアルバムに並べてみると、とても美しかったのです。特に5円の白鳥の切手が好きで、きれいだなあと思いながら眺めていました。

愛読書は切手カタログ

憧れの見返り美人

憧れの見返り美人

切手はビンテージものになると高額でなかなか手が届かないものもありますので、そのような切手の存在を知り、楽しむために、「切手カタログ」がとても有効です。古いビンテージ切手がたくさん載っている切手カタログを、切手収集をしていた少年時代には愛読書のようにして暇さえあればページをめくって眺めていたものです。中でも1948年に発売された「見返り美人」という切手は、独特の縦長サイズで、そこに描かれた菱川師宣の手による肉筆画には、子供ながらに何とも言えない魅力を感じたものです。まるで美しい掛け軸を眺めるようでした。

切手で世界を感じる

味わい深い外国切手

味わい深い外国切手

日本の切手だけではなく、世界の切手もそれが発行された国固有の雰囲気を持っていて、眺めるのが楽しいものです。いろいろな国の切手を見ていると、世界中を旅行しているかのような気持ちを味わうことができますね。僕が特に好きなのは、ロシアやポーランドの切手で、それらの国の映画や音楽に共通して感じられる少し暗めのトーンがとても心地良いのです。切手収集の趣味は世界中で見られ、キェシロフスキのテレビ映画『デカローグ』の第10話では、切手マニアの父親を持った兄弟の、ビンテージ切手をめぐる喜劇を楽しむことができます。オードリー・ヘップバーン主演の映画『シャレード』でも、切手市がストーリーの重要なカギとなっていますね。

アートとしての切手

めずらしい丸型の切手

めずらしい丸型の切手

切手は、まるで小さな絵画のようです。素晴らしい色彩やデザインで僕たちの目を楽しませてくれますね。たくさんの美しい切手を机の上に並べたら、もうそこは美術館です。時間が経つのを忘れて眺めてしまいます。世界中には様々な切手があり、中には四角ではなく円い形をしたものなどもあります。(フチ紙からきれいに切り離すのが大変そうですが・・・)そして、切手には手紙を届ける役目があります。美しい1枚の小さな紙片が、想いを乗せた手紙を大切な人のもとに届けてくれるなんてとても素敵なことですね。

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